地震が起きた時にするべき自己防衛の行動

避難経路を確保するようにしよう 通説では、震災時は机の下に隠れたり、トイレなどの柱が頑丈な場所へ避難したりすることが大切であると言われています。しかし、それは今の時代は不適切な護身術だと言われています。なぜならば、これらの方法は避難経路を失う可能性が高いからです。 机の下であれば家具などが倒れて避難経路が無くなる可能性があります。また、トイレのような密閉された空間だと、ドアが開かなくなる可能性もあるでしょう。 昭和56年に耐震基準が改正されてから、それ以降の家屋は倒壊しにくくなっています。ですので、家屋の倒壊を想定した机下やトイレへの避難ではなく、家屋から逃げられる経路を確保することが、身を守る上で大切になります。 危険ではない場所へと回避する 地震が起こってしまった時は、自宅や商業施設などの屋内にいる場合も、外に居る場合も、危険ではない場所に移動することが大切です。 地震では大きな揺れによって、屋内ならタンスなどの大型の家具が倒れてきます。この家具などで頭を打ち、死亡や重症を負います。また、外であれば高いブロック塀、電柱、ベランダにあるプランターなどが落ちてくる可能性があります。 上記のような、地震によって自分に危害が加えられる状況を把握しておきましょう。そしてその場所に近づかないことを心がけることが、身を守ることに繋がります。 火事が起こってしまった時の自己防衛ポイント 初期消火が不可能な時は避難する 地震の揺れによって、使用中のガスコンロ等が移動し、家の中の他のものに火が燃え移ることがあります。このようなことによって、火災が発生しやすいのが地震のもう一つの恐ろしさです。 さて、火事が起こった時には消火をすることが大切だと思うかもしれません。しかし、地震の時は初期消火が間に合わずに不可能と判断した場合は、それを放置してでも避難するようにしてください。これが一番の護身術になります。 小さい火種ならば良いですが、消せない火を無理に消火していると、自分の身の危険が高まるだけです。逃げる勇気を持ちましょう。 姿勢を低く、口を布で覆いながら逃げることが重要 火災が起こった時は逃げることが良いです。 しかし、その逃げ方にも気をつけるべきポイントがあります。なぜならば、火災は火の熱さによる体へのダメージだけではなく、煙が肺にダメージを与える点が挙げられるからです。 煙を吸い込まないようにして避難するためには、できるだけ姿勢を低くすること、そして口を布等で覆いながら移動することが重要になります。口を布等で覆うのは煙を除外するフィルターとして使えるからです。また、火災の煙は熱を持つので空間の上側に向かいます。ですので、下の方の空気は煙が比較的少ないため、姿勢を低くすることが良いのです。 これらの点に気をつけて避難するように心がけましょう。 寝室など部屋の震災対策をしておくことが大切 家具の転倒防止グッズを活用する 寝室などは、人が1日の中でかなり長い時間を過ごす部屋です。ですので、震災が起こった時が寝室である可能性はかなり高いと言えます。そうなると、寝室などの部屋の対策は必須条件だと言えるでしょう。 その対策の一つとして、家具の転倒防止グッズが使えます。大きなタンスなど、倒れると大怪我をするようなものがあれば、天井と家具の間につっかえ棒を入れて倒れないようにすることができます。またつっかえ棒が使えないタイプの家具には、滑り止めのグッズもあります。 これらの家具転倒防止グッズを活用することで、安全な部屋の環境を作ることが可能です。 いざというときに持っておくと安心な護身用品についての記事もご参照下さい。 倒れる物を置かない部屋設計も良い 地震では倒れてくるものの下敷きになったり、頭などの急所を打撲するなどの危険があります。これらの危険に晒されないようにするためには、根本的な対応として倒れる物を置かないような部屋設計をすることが良いです。 例えば、自宅を設計する段階でタンスや棚などを事前に部屋の一部として組み込むなどの方法です。この方法を用いれば、転倒してくる家具が減らせるため、震災時の危険度を大幅に減らすことができます。 新築の時だけではなく、リフォームの時にもこのような設計は可能なことが多いです。検討してみる価値はあるでしょう。 まとめ 震災は急に起こり、多くの被害をもたらします。しかし、その震災に負けないようにするためにも、今回紹介したような護身術を試してください。 これらの方法を用いれば、震災が起こっても生存率は上がりますし、怪我もしにくくなります。 震災以外にも、虫や動物から身を守る方法も解説しています。